逆日歩とは《空売り》を行う際のコストの1つで、借りてくる株式が不足した際に発生します。
別名「品貸料」ともいいます。
《空売り》をする投資家が増えると空売るための株式が無くなってしまいます。
そこで証券会社は新たに株式を調達してくるわけですが、このときの調達コストが逆日歩となります。
つまり、株不足に陥った場合の調達コストは、《空売り》を行う投資家にも負担してもらうことになるわけです。
逆日歩1円といった際は、1株当たりに1円のコストがかかることになります。
例.「(7522)ワタミ」→逆日歩0.2円。(2015年11月17日現在。)
この例では1株当たりに0.2円のコストがかかることになります。
ワタミの《単元株数》は100株ですので、1単元当たりの逆日歩コストは20円となります。
また逆日歩に加えて金利と手数料が別途かかりますので、《空売り》にかかるコストをよく確認せずに仕掛けてしまうと、思わぬ誤算が生じてしまうかもしれません。
【逆日歩にまつわる相場格言】
- 逆日歩に買いなし
逆日歩が付くほど信用売り残が膨らんでいるということは売りたい投資家が多く、長期的にみて相場の下降トレンドは間違いないということになります。
株を貸している側の買い方は逆日歩を受け取ることができますが、株価下落に比べれば雀の涙ほどにしかなりません。
それ故、逆日歩が付いているような銘柄は買うべきではないと説いているのですね。
- 逆日歩に売りなし
一方でこのような格言もあります。
先程の格言は”買いなし”でしたが、こちらの格言は”売りなし”になっています。
なんだか矛盾していますね。
実は相場を短期的にみるとこちらの格言が当てはまります。
短期では相場が下降トレンドであってもリバウンドが入りますので、その際《空売り》を行っている投資家は《踏み上げ》られることになります。
新規買いに加えて《空売り》の買い戻しが加わるわけですから、大きなリバウンドになることも考えられます。
このようなときに《空売り》しようものなら、首を絞めることになると戒めているのですね。