【環境を見直してみよう!】
「パソコンが重くて注文がスムーズに出せない。」
「1秒を争う重要なタイミングで、突然画面がフリーズしてしまった。」
こんな経験ありませんか?
パソコンの性能を見直すべき時期に差し掛かっているかもしれません。
実はパソコン選びの時点で、投資ライフの命運が決まります。
何故ならスピードがものをいう世界だからです。
素早い判断力は勿論ですが、それに応えられる環境も必要となります。
特に売買が活発なデイトレーダーにとって、環境整備は死活問題になりかねません。
また、これから《デイトレード》を始めたいという方は必見です。
【パソコンは何台必要か?】
トレードに必要なパソコンの台数は、投資スタンスによって異なってきます。
「1台で十分」という投資家もいれば、「4台は必要」という投資家もいるわけです。
中には「パソコン本体は1台だけど、モニターは4枚使っている」という投資家も見受けられます。
監視したい銘柄が多い場合、モニターの枚数を増やすと効果的です。
人によって投資スタンスは様々ですが、2台のパソコンは欲しいと考えられます。
その理由は、発注画面と株価情報画面を同時に表示させたいからです。
画面を分けることで素早い発注が可能になります。
モニターのサイズにもよりますが、1台のみでは少々窮屈な思いをします。
また「パソコン本体1台にモニター2台でもよいのでは?」と疑問が生じますが、パソコン本体1台ですとトラブルが発生した場合に対処できません。
トラブルでもたもたしてポジションが-20万円の含み損を抱えていたとなれば、きっと後悔します。
その20万円でパソコンを買えばよかったなんてことになりかねません。
パソコンが2台あれば、発注用のパソコンにトラブルが発生しても、最悪株価情報用のパソコンで対処できます。
「しかし、パソコンをもう1台買う予算がない!」
筆者もそんな思いをしたことがあります。
そこでパソコンとスマートフォン(携帯電話)を組み合わせてトレードしていたのです。
パソコンに株価情報を表示し、画面が小さいスマートフォンは発注に使っていました。
工夫して自分がトレードしやすい環境を構築していきましょう。
【デスクトップパソコンとノートパソコン】
パソコンを購入するうえで悩みの種となる型の種類。
「デスクトップパソコンとノートパソコンのどちらを選ぶか?」
それぞれの利点を挙げていきます。
「デスクトップパソコン」
- 拡張性が高い
- 同じスペックのパソコンを比較した際、ノートパソコンよりも価格が安い
デスクトップパソコンの魅力は拡張性が高い点です。
パーツの交換や増設が簡単にできます。
将来、パソコンのスペックが時代についていけなくなったときに、カスタマイズしやすいデスクトップパソコンは使い勝手がいいです。
パソコンを買い替える必要がなく、操作の慣れたマイパソコンを長く使い続けることができます。
また、デスクトップパソコンは同じスペックのノートパソコンより価格が安いです。
ノートパソコンは各パーツの小型化にコストがかかっているため、原価が膨れがちになります。
スペースが許すのであれば、デスクトップパソコンを選びたいところです。
「ノートパソコン」
- 携帯性がある
- 狭いスペースでも使える
- コンセントがない場所でも使える
ノートパソコンの魅力は何といっても携帯性でしょう。
手軽に持ち運べるため、場所を選びません。
スペースが限られている場所やコンセントが無い状況でも使えます。
出勤前に”喫茶店でトレード”なんてことも可能なわけです。
屋外での使用も考えている方は、迷わずノートパソコンを選びましょう。
1つ注意したいのは、ノートパソコンにも様々なサイズがある点です。
15インチ以上のノートパソコンは重量が3キロに達しているものも数多くあるため、持ち運びには向きません。
持ち運んで使用するならば、14インチ以下のノートパソコンが目安となります。
【パソコン選びで確認したいパーツ】
パソコンのスペックが決まる重要なパーツは「CPU」「メモリ」「HDD(SSD)」「グラフィックカード」の4つです。
4つのパーツがバランス良く構成されて、初めて快適なパソコンといえます。
ですから、どれか1つだけ高スペックのパーツを組んでも上手く機能しません。
総合的に判断する必要があります。
- CPU
パソコン選びで最も重視したいパーツは「CPU」です。
CPUによって動作の処理速度が決まります。
人間でいえば、脳にあたるわけです。
他のパーツが良くても、司令部であるCPUが貧弱となれば力を発揮できません。
そのため、予算がなくとも妥協はしたくないパーツといえます。
上図は2016年1月8日現在、一般向けに採用しているインテル社製の主なCPUです。
「Core i7」が最も高スペックなCPUです。
快適なトレードには「Core i7」を搭載しているパソコンが理想的ですが、価格も高価なものになります。
そこでワンランク下の「Core i5」に目を向けます。
「Core i5」は「Core i7」と比べて性能が劣るものの、一般向けとしては十分優秀です。
予算の事情があってもCPUは「Core i3」以上のものを選びたいところです。
また同じCPUであっても少々性能が異なってきます。
実際のCPUで詳しく説明していきます。
「Core i5-6200U(2.80GHz)」
何やらCPUの後に番号が書いてあります。
この”6200″という番号は型番であり、世代を表します。
これは第6世代に作られたCPUというわけです。
5000番台であれば第5世代、4000番台であれば第4世代になります。
同じCPUなら世代が新しい方が高機能です。
例.「Core i5-6200U(2.80GHz)」>「Core i5-5250U(1.60GHz)」
因みに2016年1月8日現在、最も新しい世代は第6世代です。
そして番号の後に”U”がくっついていますが、ウルトラブックの略で専用に作られたCPUとなります。
他によくみかけるアルファベットには、”M”があります。
こちらはモバイルパソコン(ノートパソコン)の略です。
番号の後に”U”や”M”が付くと同じCPUであっても機能が劣ります。
例.「Core i5-6200(2.80GHz)」>「Core i5-6200U(2.80GHz)」
これはバッテリーのもちを考慮に入れて省電力設計になっているからです。
また”2.80GHz”とありますが「クロック数」と呼ばれ、1秒間当たりの計算回数を表しています。
数値が大きいほど処理速度が速くなります。
例.「Core i5-6200U(2.90GHz)」>「Core i5-6200U(2.80GHz)」
CPUが同じものであれば、クロック数の高い方を選びましょう。
- メモリ
2番目に重視したいパーツが「メモリ」です。
メモリはCPUが作業するための机にあたります。
いかにCPUが優秀であっても、机が狭いのでは効率良く働けません。
メモリの容量には「1GB」「2GB」「4GB」「8GB」「16GB」などがあります。
数値が大きいほど良いです。
*MBの場合、GBよりも単位が下位ですから数値だけで判断しないように注意してください。
2016年現在、OSやアプリの高機能化が進んでいるため、メモリも大きなものが望ましいです。
メモリは最低でも4GB以上のパソコンを狙いましょう。
- HDD(SSD)
3つ目のパーツは「HDD(ハード・ディスク・ドライブ)」です。
HDDはデータの保管場所です。
図書館をイメージするとわかりやすいかもしれません。
例えば「あいうえお」と書かれたテキストファイルを保存したいといった際に、HDDが必要となります。
HDDの容量には「500MB」や「1TB」があります。
単位は1,000MBで1TBです。
HDDの容量が大きければ、たくさんのデータを保存することができます。
良いスペックのパソコンを求めるのであれば、HDDは最低でも500MB以上が目安です。
またパソコンによってはHDDではなく、SSD(ソリッド・ステート・ドライブ)が搭載されているものがあります。
SSDはHDDと比べ、データの読み書きが早いです。
その分、同じ容量であってもSSDの方が価格は高くなります。
たくさんのデータを扱う予定があれば、大容量でも価格の安いHDDをおすすめします。
- グラフィックカード
最後は「グラフィックカード」です。
別名「ビデオカード」や「グラフィックボード」ともいいます。
綺麗なグラフィックを描画するためのパーツです。
株のトレードにおいては特に必要ありませんが、動画編集や3Dゲームをやりたい方は高機能なグラフィックカードが搭載されたパソコンを選びましょう。
「GeForce」のGTXシリーズであれば、動画編集や3Dゲームもサクサク動きます。
中でもGTXシリーズの900番台はかなり高スペックなグラフィックカードで注目です。
【スペッククイズ】
スペックの見方を確認したところで1つ問題を出してみます。
次のパソコンAとパソコンBではどちらが高スペックでしょうか?
・パソコンA
CPU「Core i7-4790(3.60GHz)」
メモリ「16GB」
HDD「1TB」
グラフィックカード「GeForce GTX 980」
・パソコンB
CPU「Core i5-6500(3.20GHz)」
メモリ「8GB」
HDD「500MB」
グラフィックカード「オンボード(CPU内臓)」
正解はパソコンAです。
まずCPUですが、世代こそ古いもののパソコンAのCore i7の方がパソコンBのCore i5よりも上位です。
メモリはパソコンAもパソコンBも単位がGBと同じですから、単純に数値が高い16GBが優ります。
HDDは単位がMBよりもTBの方が優れますので、パソコンAが高スペックです。
最後にグラフィックカードですが、パソコンAでは高スペックな「GeForce」のGTXシリーズが使われています。
それに対してパソコンBはオンボード(CPU内臓)となっています。
オンボードとはCPUに取り付けられたグラフィックカードのことです。
グラフィックカードがないよりはマシといった性能です。
オンボードと記載されていたら”おまけ”程度に考えてください。
【メーカー別の特徴】
パソコンを販売しているメーカーはたくさん存在しますが、大きく2つに分けられます。
- 国内メーカー
- 海外メーカー
国内メーカーの特徴として「材質」「デザイン」「機能」「サポート」の4点が優れています。
特にサポート面は充実していて、大手のメーカーであれば修理の依頼もしやすいです。
一方、海外メーカーの特徴は「価格」と「スペック」において優れています。
その分、コストを徹底的に省いています。
パソコンの取り扱い説明書すら付属していないなんてこともあります。
ですから、パソコンの操作が”苦手”という方は国内メーカーがおすすめです。
【おすすめメーカー】
- NEC(日本)
国内シェア数トップを誇ります。
サポート面が手厚く、パソコン初心者の方でも非常に扱いやすいです。
「ご購入相談(コールセンター)」や「ご自宅訪問パソコン教室」というサービスを展開しています。
人気ブランドには「LAVIE」があります。
- 富士通(日本)
パソコンを国内で生産しており、高品質です。
初めから豊富なソフトが入っているので、面倒なインストールなしにいろいろなことができます。
富士通は万一パソコンの取り扱い説明書を紛失した場合にも、ウェブからダウンロードが可能です。
パソコン初心者の方には重宝しそうです。
人気ブランドには「FMV」があります。
- DELL(アメリカ)
世界シェアでNo.1に輝いたことがあるメーカーです。
とにかく予算を抑えたい方に向いています。
コストを抑えた低価格を”売り”にしているため、パソコン上級者向けです。
パソコンの取り扱い説明書が付属していません。
また在庫をもたないので、受注してからパソコンを製作します。
そのため商品の持ち帰りはできず、配送のみとなります。
人気ブランドには「Inspiron」があります。
- ドスパラ(日本)
常に最新パーツを搭載しているため、ゲーマーやヘビーユーザーに人気があります。
メーカーではなくパソコンショップですが、自作パソコンも販売しています。
パーツについてある程度知識が要るため、玄人向きです。
【ワンコインパソコンに騙されるな!】
「ワンコインパソコン」という言葉を聞いたことがありませんか?
ワンコインパソコンは、100円や500円で買えるパソコンです。
中には”0円”で買えるものもあります。←ワンコインでない
「ジャパネットたかた」や「ヤマダ電機」が販売しています。
一見すると、とてもお買い得に感じます。
しかし、ちょっと待ってください。
パソコンを100円や500円で売っても、店の利益はあがりません。
つまり、低価格の設定にはカラクリが潜んでいるわけです。
実は購入の条件に、指定されたネット回線の加入が必要となります。
そしてネット回線の契約条件には「2年間利用しなければならない」という縛りがあります。
解約すると法外な違約金が発生します。
しかも、ネット回線を単体で契約したときよりも高い月額料金が課せられます。
例.
ネット回線のみ→月額3,000円
ワンコインパソコン・ネット回線→月額6,000円
差額3,000円×契約月数24ヶ月=72,000円
72,000円のパソコンを分割払いで買ったのと同じ理屈です。
店はここで利益をあげます。
ネット環境がなければ一考の余地ありですが、選べるパソコンが少ないため、おすすめはできません。
投資に限らず、日常生活においても割高か割安であるかの判断は大切でしょう。
【最後に】
自分に合ったパソコンを選びましょう。
筆者はDELL「Inspiron 14」の5000シリーズを使っています。
価格の割になかなか高スペックなのですが「Enterキー」が小さくて押しづらい点が不満です。
年末年始や新春はメーカーがセールを行うことが多くなるので注目するとよいでしょう。
高スペックなパソコンが思わぬ価格で手に入るかもしれません。