【株は買うもの?】
「株は買って売るものだ!」というあなたへ。
ちょっと待ってください、明日にはそんな常識が覆るかもしれませんよ。
発端は2012年12月26日に始まったアベノミクス。
安倍首相の打ち立てた経済政策によって日本の経済が急速に活性化している。
そんな中、株式市場も2015年4月22日に日経平均株価が15年ぶりの2万円台回復と賑わいをみせている。
以降も株価は堅調に推移している。
まさに「買えば上がる、上がるから買う。」といった相場だ。
この時期に株式投資を始めたという方は大勢いるでしょう。
今は勝てる相場であっても、明日には勝てない相場が突如やってくるかもしれない。
高騰したものはいつか暴落する運命にあるからだ。
ではそんなときでも勝ち続けるトレーダーになるには?
【空売りで稼ぐ!】
実は株価の暴落を味方にしたトレード手法があります。
それが《空売り》です。
《空売り》は株価の下落局面で利益が得られ、株価の暴落時にはまさにうってつけとなります。
《空売り》をマスターすることで自分の身を守ることに繋がります。
上昇局面でも下落局面でも稼ぐことができるのであれば、”鬼に金棒”のトレーダーといえるでしょう。
そこで今回は《空売り》におけるテクニックを伝授していきます。
【空売りの仕組み】
まずは《空売り》の仕組みを抑えていきましょう。
《空売り》を一言で表現すると「株券を借りてきて売る。」です。
一体どういうことでしょうか?
イメージがつかみやすいようにフローチャートを用いて解説していきます。
《空売り》は売りからエントリーします。
ですから株券を借りてこなければなりません。
借りてくるといっても自ら調達するわけではなく、証券会社が調達した株券を借りることができます。
株券を借りたらいよいよエントリーです。
《空売り》は株価が下落すると利益が得られるわけですから、天井圏でエントリーできれば理想的といえます。
そして、エグジットは株券を買い戻します。
株価の安いところで買い戻したいので、エグジットは底値圏が理想です。
買い戻した後に株券を返さなければなりませんが、特に手続きは必要なく、証券会社が回収を行います。
【早速エントリー!】
《空売り》の仕組みを確認したところで早速エントリーしてみましょう。
闇雲にエントリーしても利益は出ませんから、どんな場面で《空売り》が有効か探っていきます。
株価の高い位置を狙いたい、これを踏まえて指標をピックアップします。
- 移動平均乖離率
《移動平均乖離率》とは、株価が移動平均線からどの程度離れているか表した指標です。
株価は移動平均線から離れすぎると、移動平均線に戻ろうとする性質があります。
この性質を活用して《移動平均乖離率》が+20%以上の銘柄に仕掛けます。
上図は「(3624)アクセルマーク」の日足チャートです。
赤のラインが25日移動平均線を表します。
「(3624)アクセルマーク」は2015年11月2日に《移動平均乖離率》が+97.4%を達しています。
高乖離率の原因は、10月23日より3営業日連続ストップ高になったからです。
このように連続ストップ高をつけた銘柄は高乖離率となるため、《空売り》でエントリーするチャンスが生まれます。
10月28日にようやく寄り付き、大陽線で引けました。
ですから、10月28日の寄り付きで《空売り》をエントリーした場合は大きな含み損を抱え、一度撤退を余儀なくされそうです。
この例では11月2日に《空売り》をエントリーするのがおもしろく、11月3日以降は右肩下がりのチャートでがっぽり稼げます。
- ボリンジャーバンド
《ボリンジャーバンド》は標準偏差を用いた指標です。
標準偏差はデータが平均からどの程度ばらついているか分布を表します。
株価が標準偏差から逸脱した際に戻ろうとする働きを活用し、《逆張り》でエントリーします。
この性質を活用して《ボリンジャーバンド》が+2σ以上の銘柄に仕掛けます。
上図は「(3903)gumi」の日足チャートです。
赤のラインがボリンジャーバンド(25日)+2σを表します。
「(3903)gumi」の株価は2015年10月23日に《ボリンジャーバンド》の+2σを超えました。
翌営業日である10月26日の寄り付きで《空売り》をエントリーした場合は、大陽線を形成してしまい失敗に終わります。
しかし、10月27日に《空売り》をエントリーするとその後の展開がおもしろく、11月5日まで《ボリンジャーバンド》-1σを割るほど株価は下落しました。
このように天井圏と考えられるポイントでは《空売り》が絶大な威力を発揮します。
相場によりエントリータイミングは難しいですが、一度下落に転じるとしばらく続くことから、損切りを徹底することで利益が見込めるでしょう。