つなぎ売りとは運用手法の一つです。
つなぎ売りは現物買いで保有している銘柄に対して、《空売り》(新規売り)を行います。
《空売り》を行うと”両建て”の状態になり、株価下落の対策になります。
どういうことか?
株価が下落すると買い建ては損失を拡大しますが、売り建ては利益が増大するからです。
つまり売り建てをした時点で、株価が上下どちらに動いても利益と損失が相殺されるわけです。
そのため、つなぎ売りは株価下落が見込まれる際に買い建ての損失回避で使われます。
【つなぎ売りの応用】
《株主優待》が無料になる!?
つなぎ売りをすると損益が発生しなくなるため、リスクなしで《株主優待》を取得できます。
《株主優待》の権利落ち日は権利確定による株式売却が見込まれるため、株価が下がりやすいです。
現物買いだけで株主優待はゲットできても、《キャピタルゲイン》で大損しては元も子もないでしょう。
そこでつなぎ売りの出番となるわけです。
上図の例では株価540円で現物買いを仕掛け、翌営業日に550円で《空売り》を仕掛けました。
《株主優待》の権利落ち日は《ギャップダウン》で寄り付き、大陰線で引けています。
権利落ち日の寄り付き時点の損益は、買い建て-10円、売り建て+20円です。
差し引き+10円の利益です。
もしつなぎ売りを行っていなかった場合は買い建てのみとなり、-10円の損失でした。
つなぎ売りは《株主優待》の取得に効果的であることがわかります。
欲しい《株主優待》がある方はつなぎ売りを活用するとよいでしょう。