投資を行っていくにあたって、最重要とも言えるのが「リスク管理」。
金融商品は多くの種類が存在しますが、それぞれでリスク・リターンが大きく異なっています。
特に株式はその中でもハイリスクハイリターンに分類され、適切な資金管理が必要となってくるでしょう。
■「命金には手をつけるな」ってどういう意味?
相場格言に「命金には手をつけるな」というものがあります。
命金とは無くなったら困ってしまうお金のことで、生活費などがそれにあたるでしょう。
この格言と似たものとしては「株式投資は余裕資金で行う」がありますが、これも同様に損をしても困らないお金で投資を行うべき、ということを示しています。
特に初心者のうちは一発大きく当てたい、という気持ちで大きな資金を一気に投資してしまったり、信用取引を使ってレバレッジをかけてしまったりするという行動に出てしまうケースも多く見られますが、例えそれでうまくいったといても、同じやり方を繰り返していればいつか大きく損失を被ってしまう可能性があります。
相場によっては株式を保有するより、キャッシュとして現金を手元に残しておく方がよい場合もあるのです。
命金を使って投資をしてしまうと冷静な判断が出来なくなり、ここで勝たなければ…という焦燥感に追われてしまうことになるでしょう。
そのような場合にかえって損が膨らんでしまう、というのはよくあることです。
■伝説のトレーダーが遺した名言とは
かつて「ウォール街のグレートベア」と呼ばれた伝説の相場師、ジェシー・リバモアは投資における重要なポイントをいくつか挙げています。
その中に「資金管理」「感情の制御」がありますが、これはどんなトレードにおいても大事であると言えるでしょう。
今回の格言、「命金には手をつけるな」もそういったポイントを踏まえているものであると言えます。
言い換えれば、適切な資金管理をし、感情の制御・コントロールを行ったうえで投資をしていく…ということですね。
「株式投資をすると、いつも株価が気になってしょうがない」という人もよくいますが、そういったケースには自分のリスク許容の閾値を超えた資金をつぎ込んでしまっている、という事例が多いです。
誰でもはじめのうちはそういった考えを持ちますが、段々と慣れていくうちに自分のリスク許容度や性格も分かってくるはず。
そのようなことを理解したうえでバランスのよいポートフォリオを作っていくのがよいでしょう。
今回は「命金には手をつけるな」という格言について見てきました。
命金だけとはいかないまでも、自分が冷静に売買を行える金額でない場合は、一度その取引をやめて投資プラン・スタイルを客観的に見つめ直してみることをおすすめします。