PBR

■PBRとは

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PBRとはPrice Book-Value Ratioの略で、日本語では株価純資産倍率のことを指します。

Priceは株価を、Book-Valueは帳簿価格、つまり貸借対照表に記載されている自己資本の金額を指しているため、PBRは1株当たりの純資産に対して株価が何倍になっているのかを表す指標といえます。

例えば、株価が1500円で、一株当たりの純資産(自己資本)が1000円であるならば、PBRは1.5倍となります。

■投資におけるPBRの使い方

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株主は、株式会社が解散した場合、その持ち株数に応じてその会社の純資産を受け取る権利があります。

PBRが1ということは、その会社を即座に解散した場合、その株主のもとには全く同じ投資金額が戻ってくる、ということになります。

また、PBRが1未満の場合、1株あたりの純資産の金額よりも、株価が安いということになるので、その企業の株を購入し、即座に会社を解散させることができれば、ほぼノーリスクで利益が出ることになります。

しかし、現実にはそうしたノーリスクで利益がでるような投資案件には多くの投資家が即座に殺到し、その結果として株価が上昇してしまうので、PBRが1を下回ることはほとんどないとされています。

投資を行う際、PBRが1に近い値になっている企業は株価の下限に近付いており、それ以上株価が下がりにくい状況になっていると判断することもできます。

■PBRの注意点

ただし、PBRは企業の実力を把握しにくいというデメリットもあることには注意が必要です。

企業は資産を集めることが重要なのではなく、その集めた資産をどう活用して、利益に結びつけていくかが重要なので、純資産と株価の関係を見ていたとしても、企業本来の実力を把握することが難しいと考えられています。

PBR単独で企業の割安・割高を判断するというよりも、PER(株価収益率)などを併用しながら、PERが異常な値になっている際にPBRの数値も確認するというように、他の指標と補完的に用いる必要があります。

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