韓非子に学ぶトレード学

【韓非子とは】

韓非子とは、中国戦国時代の思想家「韓非(尊称:韓非子)」の書物である。

内容は全55篇で構成され、法治主義が特色だ。

かの有名な軍師「諸葛亮」も教材として扱った。

株式投資に応用が利きそうな名言を抜粋し、考察していこう。

【名言】

  • 戦陣の間は、詐欺を厭わず

戦いにおいては、汚い手を使ってでも勝てということ。

敗者は甚大な被害を受けるからだ。

綺麗ごとなど言っていられない。

株式投資も同じである。

少々の株価操作や風説の流布はお咎めなしだ。

しかし、決して取引法違反を推奨しているわけではないので悪しからず。

  • 志の難きは、人に勝つに在らずして自らに勝つに在り

志を成し遂げるのが難しいのは、人に勝てないからではない。自分自身に勝てないからだ。

スポーツ選手もよく口にする「自分に勝つこと」。

これは自分の体調やメンタルを整えよと解釈できる。

体調やメンタルを整えることは、相手に勝つことよりも重要だ。

株式投資でメンタルが狂ったら誤算が発生しかねない。

だから、自分に勝つ必要があるのである。

  • 聖人は微を見て以て萌を知り、端を見て末を知る

優れた人物は、物事のわずかな変化や違和感を見逃さず、細部を見ただけで物事の結末を予測してしまう。

株式投資においても、違和感を敏感に感じられる人は優れているだろう。

株価の天井圏というのは誰にもわからないものなのだが、きっかけ一つで天井をつける。

それに気付く者はすぐさま撤退できるのである。

そうした人物になるためにも、些細な変化を見逃さない洞察力を鍛えると良さそうだ。

  • 人を恃むは自ら恃むに如かず

他人に頼ってばかりでは、己の実力が下がっていくということ。

株式投資で「おすすめ銘柄は何ですか」と聞く人がいる。

本来、投資というものは自己責任でやるものだ。

自分の資産を運用するのだから、他人任せではいけない。

そのような姿勢では進歩しないだろう。

自分で考えて行動することが大切なのだ。

  • 株を守るの類なり

一度良い思いをしてしまうと、そこに引きずられ、二匹目のドジョウしか狙わなくなってしまうことがある。

そうなると新しいことに挑戦しなくなってしまうのだ。

株式市場の相場は常に変化している。

古いやり方に固執していると、時代に置いていかれるだろう。

  • 長袖は善く舞い、多銭は善く買う

裕福な者は、自分の思うように事を運べる。

残念ながら、世の中不平等だ。

株式投資も資産が多いほうが有利である。

強者に正面からぶつかるのは得策といえない。

弱者は弱者なりの戦い方をみつけよう。

  • 禍は本福あるに生ず。故に日く、福は禍の伏す所なり

人は好調なとき、幸福なときに図に乗ってしまう生き物である。

しかし、そのような心では足元をすくわれてしまう。

株式投資は利益がどんどん入ってくる好調なときがある。

勢いにまかせて、ロットもつい大きくなりがちだ。

そんなときこそ、気を引き締めるべきだろう。

  • 遠水は近火を救わず

今火事が起きているのに、遠くにたくさんの水があっても意味がない。

株式投資では、次のようなことがある。

信用取引でやらかしてしまい、追証が発生した。

翌々営業日までに、証券会社へ不足金を差し入れなければならない。

給料が入れば不足金を払えるのだが、給料日まであと20日もある。

さて、困ったことに随分遠くの水だ。

【終わりに】

最後までお付き合い頂き、感謝申し上げる。

韓非子の名言はお役に立っただろうか。

ときには偉人の言葉に耳を傾けるのも悪くないだろう。

何かヒントを得られるかもしれない。

株式投資には必勝法がなく、難しく感じる場面が多々ある。

そんなときでもくじけない心を身に付けたいものだ。

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