IR(インベスター・リレーションズ)

■IR(インベスター・リレーションズ)とは

IRとは、Investor Relationsの頭文字をとったもので、直訳すると「投資家との関係性」となります。より具体的に言えば、企業が株主などの投資家に対して自社の経営状態や財務状態、社会活動の状況を伝える活動を指します。このIR活動の代表例としては、決算発表後の説明会や株主総会、またそうした会議で使用した資料やアニュアルレポートなどをHP上で公開する活動があります。

■IR活動を知るためには企業のHPで

こうした企業のIR活動を知るためには、企業のHPを訪れることが最も簡単な方法です。投資を検討していたり、もしくは投資を既に行っている企業の名前と、IRなどと検索すると、「IR資料室」や「投資家情報(IR)」といったページが出てくるはずです。そのページでは投資家向けの様々な情報が提供されているため、これらの情報を分析に利用することでより正確な企業の姿を把握することができるようになります。

■株式の流動性を高めるIR活動

IR活動が株価に与える影響の一つとして株価の安定性の向上があります。IR活動を積極的に行っている企業はそうでない企業と比較して、投資家の関心が高まりやすく、それゆえに株式の流動性が高まりやすい傾向にあります。その結果、少数の投資家の売買動向に株価が大きく左右される、ということが生じにくく、株価が安定する傾向にあります。

■株価を高めるIR活動

IR活動のもう一つの効果は、株価が上昇しやすいということです。企業がIR活動を積極的に行っているということ自体、その企業が株主を重視した経営を行っていることを意味しています。そのため、経営戦略などを考え、実行する際にも株主価値が向上するような経営行動をとるはずだと予想され、そのことが株主からの評価を高めることにもつながっています。それに対して、IR活動に対して消極的な企業は、株主を重視していないと捉えられ、それゆえに企業活動においても利益率を高めようとする意識が弱いなどと判断されてしまうことになります。こうしたことから、IR活動は株価を上昇させる、という効果をもつことが明らかになっています。

各企業のIRページにある情報は、株主などの投資家に対して自社の経営状態や財務状態、社会活動の状況を伝える活動をしているのに対して、企業が投資家や取引先、金融機関といった外部の利害関係者(ステークホルダー)に対して経営に関する情報を公開することをディスクロージャーといいます。

積極的に情報開示を進める場合には、IRやディスクロージャーなどの一連の行動で、株主や投資家や取引先、金融機関といった外部の利害関係者の要求を満たしていくことが多くなります。

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