■シクリカルとは
シクリカル(Cyclical)とは、景気の循環のことです。
景気の循環によって業績が左右される株をシクリカル銘柄といいます。
代表的な業種は、鉄鋼・非鉄・石油・ガラス・紙などが挙げられます。
似ている用語に《景気敏感株》がありますが、意味は同じです。
■シクリカル銘柄の紹介
- 「(5406)神戸製鋼所」
日本の大手鉄鋼メーカーであり、高炉国内3位。
ブランド名は「KOBELCO(コベルコ)」。
鉄鋼だけでなく、アルミや銅などの事業も行っている。
- 「(5480)日本冶金工業」
ステンレス専業のトップメーカー。
原材料の精錬から、製造・加工まで一貫。
耐食・耐熱など高機能材に注力している。
- 「(1491)内外鉱業」
金を中心に貴金属のリサイクル販売を行っている。
主要取引先に三菱マテリアル株式会社や双日株式会社などの大手。
- 「(5002)昭和シェル」
日本の石油元売企業。
ガソリンスタンドでお馴染みの「Shell(シェル)」は、昭和シェルが経営している。
- 「(5019)出光興産」
石油類の精製・販売を行っている。
2017年4月に昭和シェルと経営統合を予定。
- 「(5202)日本板硝子」
住友グループであり、ガラス・土石製品の製造・販売を行う企業。
建築用ガラス・自動車用ガラス・高機能ガラスと事業は多岐にわたる。
- 「(3861)王子ホールディングス」
日本国内において製紙業の最大手。
古紙のリサイクル事業にも注力している。
■シクリカル銘柄の買いどき
シクリカル銘柄は景気に左右されやすいことから、日経平均株価と連動しやすい傾向にあります。
日経平均株価が上昇しているときは、シクリカル銘柄も株価の上昇が見込めるわけです。
「仕掛けたいシクリカル銘柄が日経平均株価とどの程度連動しているか」
それを知るための指標に《相関係数》があります。
相関係数は+1.00~-1.00の数値で表します。
・相関係数が+1.00のとき
日経平均株価と全く同じ動きです。
シクリカル銘柄であるといえます。
しかし、+1.00という数値は現実的ではありません。
シクリカル銘柄を探す際は、相関係数+0.80以上を目安にすると良いでしょう。
・相関係数が±0のとき
日経平均株価と連動していません。
景気にあまり左右されないディフェンシブ銘柄に多くみられます。
食品・ガス・鉄道などの業種が該当します。
・相関係数が-1.00のとき
日経平均株価と間逆の動きです。
日経平均株価が下落しているときに株価の上昇が期待できます。
指数に逆行しやすい新興株に多くみられるでしょう。
■シクリカル銘柄ばかり買うのはリスクが高い
シクリカル銘柄は景気に左右されやすいです。
保有株をシクリカル銘柄だけで構成してしまうと、景気が悪化したときに大損する恐れがあります。
そうならないためにも《銘柄分散》をしましょう。
保有株をシクリカル銘柄と《ディフェンシブ銘柄》に分けるのです。
例.鉄鋼株と鉄道株を運用資金に対して半分ずつ保有する
万一、景気が悪化したときへの対策となります。