破産確率とは、文字通り資金がゼロ円”以下”になる確率のことです。
“以下”というのは、負債を背負っての破産も考えられるからです。
投資家ならば、誰しも破産のリスクを抱えています。
「一寸先は闇」ということわざがあるように、死活問題からは逃れられません。
そこで、どんな投資戦略をとるかが重要です。
明日にも破産してしまうような投資のやり方は、すぐにでも見直す必要があります。
破産確率の低い投資戦略を目指しましょう。
【破産確率の計算方法】
以下が破産確率の計算式です。
*ただし、損益が同じでないと計算できません。
利益:a
損失:b
勝率:x
資金:n
a=bとします。
例1.投資家Aさんは100万円の資金を運用している。1トレードあたりの勝率は60%、勝つときも負けるときも10万円の損益だ。さてAさんの破産確率は?
利益:a=10
損失:b=10
勝率:x=60
資金:n=100
例1の回答=1.5%
Aさんの破産確率は1.5%ありました。
勝率が60%あっても、資金100万円では1%以上の確率で破産してしまうのです。
なかなか油断できない数値でしょう。
もっとも資金が1万円でも残っているならば、投資を続ける前提になっています。
そこで、より現実的な計算を行いました。
上の計算式は、資金が80万円のときを想定しています。
資金が80万円のときの破産確率は3.6%となりました。
これは資金が100万円で、残金が20万円になるのと同じです。
残金20万円では買える株が少ないうえに、信用取引もできませんから、事実上ゲームオーバーと考えてよいでしょう。
となれば、資金100万円の破産確率は3.6%が妥当です。
なんと、投資家100人中約4人が退場してしまうのです。
【破産確率を下げるには】
- 資金を用意する
- 利益を増やす
- 損失を減らす
- 勝率を上げる
破産確率を下げるには上記の4つが考えられます。
「1.資金を用意する」
当然ですが、資金が多いほど破産しにくくなります。
資金30万円では1回大負けを喰らっただけで退場の恐れがありますが、資金100万円なら多少負けてもしばらく戦えそうです。
「2.利益を増やす」
トレード1回あたりの利益が増えれば、破産しにくくなります。
ただし、大きな利益を狙うとリスクが上がります。
また勝率が下がります。
大きな利益を狙うにしても、リスクと勝率のバランスを考える必要があるわけです。
「3.損失を減らす」
トレード1回あたりの損失を減らせば、破産しにくくなります。
資金を維持することで勝負できる回数が増えるからです。
加えて、資金があると買いたい株が買えるというのがポイントです。
大負けを減らすためにも、損切りは徹底しましょう。
「4.勝率を上げる」
勝率100%なら絶対に破産しません。
勝率は高いに越したことがないわけです。
しかし、勝率を上げるのはとても大変なことです。
株価の上げ下げを当て続けるのは困難ですし、勝率にこだわると利益が小さくなります。
勝率を上げることよりも、利益を上げることに注力しましょう。
【バルサラの破産確率】
上の項目でやった破産確率は、1トレードあたりの損益が同じ場合です。
損益がばらばらの場合、計算がとても複雑です。
そこで《バルサラの破産確率》が参考になります。
《バルサラの破産確率》は、損益比率と勝率の関係から一目で破産確率がわかるように表になっています。
破産確率の理想は1%以内ですが、1%以下に抑えることは非常に難しいため、5%以内を目標とします。