上場ゴールとは、創業者一族が私利私欲を目的として株式市場に《新規上場》することです。
また意図的でなくても、そのようにみえる企業を指します。
上場ゴールは上場直後に下方修正を連発したり、《初値》が上場来高値となるような企業を揶揄した用語です。
良い意味を持つ用語ではありません。
そのため、「上場詐欺」ともいわれます。
本来《新規上場》は企業の成長を目的として設けられています。
私利私欲のために《新規上場》すれば、投資家から批判を受けるのも当然でしょう。
【gumiショック】
2015年3月5日、昨年末の2014年12月18日に《新規上場》した「(3903)gumi」が《IPO》に波紋を呼んだ。
なんと上場から3ヶ月足らずで、2015年4月期の業績予想を12億7700万円の黒字から6億円の赤字に下方修正。
海外向けの主力ゲームが伸び悩んだからだという。
業績修正の翌日2015年3月6日には、1月30日に運転資金を30億円銀行から借り入れしていたことを発表。
更に3月19日に、韓国の子会社「gumi Korea」の社員が数千万円の発覚。
追い打ちをかけるように3月27日には、100名の希望退職者の募集を発表。
これだけ不祥事が続けば株主が怒るのも無理はない。
株価への影響も凄まじいものがあった。
上図が「(3903)gumi」の日足チャートだ。
《初値》を付けた日が上場来高値となっている。
上場直後から下降トレンドが続いて、2015年12月21日現在の株価は767円である。
上場来安値で《初値》の4分の1以下の株価水準だ。
新たな《IPO》への投資も及び腰になりかねない。
投資家保護のため、証券取引所には厳しい対応を求めたいものだ。