公募価額とは《公募》 《売り出し》の際の販売価額をことをいいます。
この公募価額の決定に関しては《主幹事証券会社》を中心として検討が行われます。
《主幹事証券会社》とは上場企業が株式の《公募》 《売り出し》を行う際に業務を引き受ける幹事証券の内、代表となる証券会社を指します。
公募価額は業績と同業他社の株価などを考慮に入れ、最終的に新規上場企業の同意を得て決定します。
新規公開株(IPO)の《初値》が公募価額よりも高くなりやすい要因として公募価額があらかじめ低めに設定されていることが挙げられます。
どういうことかといいますと企業としては上場直後に株価が下落することはイメージが悪くなりますからできれば避けたいものなのです。
そこで公募価額は適正価額から数%割り引いた価額を設定するのが一般的です。
適正価額よりも安い価額で購入できるとなれば需要も増えますし、上場直後の値崩れも防ぐことができます。
この割引率ですが20%前後が多く、かなり安い価額で購入できるので新規公開株(IPO)に人気があるのも納得です。
また《初値》が公募価額よりも高くなる条件は、安い公募価額の設定の他に《吸収金額》というものがあります。
《吸収金額》は市場から調達する資金のことで、少ない方が人気が出やすい傾向にあります。
吸収金額=新規公開株数×株価
これは市場から調達する資金が多いと1株当たりの価値が薄くなってしまうからです。
新規公開株(IPO)に応募する際には安い公募価額が設定されているか、《吸収金額》は少ないか注目してみると良いでしょう。