初値とは新規公開株(IPO)において市場取引で最初に付いた株価のことをいいます。
また新年最初の取引となる大発会で最初に付いた株価のことも指しますが、ここでは新規公開株(IPO)の初値について紹介していきます。
初値は”市場取引”で最初に付いた株価ですから《公募》《売り出し》時の価額ではありません。
なお市場取引で最初に付いた株価とは初めて寄り付いた日の始値のことです。
例えばA銘柄は人気のあまり上場1日目、2日目の株価は値付かずだったとします。
3日目にようやく始値5,000円で寄り付き、終値は6,000円となりました。
この3日目に寄り付いた始値5,000円が初値です。
よくある勘違いで、終値の6,000円が初値と思われる方が多いようですがあくまで始値の株価5,000円が初値となります。
また初値は《公募価額》よりも高くつきやすいのですが、その理由には《公募価額》の設定に秘密があります。
一般に《公募価額》は適正価額から数%割り引いた価額を提示します。
これは企業側のイメージとして上場直後に株価が下落するとよくありませんからこのような価額設定を行うのです。
概して新規公開株(IPO)は抽選による割り当てになりやすいのです。
しかし初値騰落の勝率は80%前後にまでのぼりますから申し込む価値は十分にあります。
上図は2015年4月~2015年8月に新規上場した銘柄の動向です。
値上がり銘柄26、値下がり銘柄5、変わらずが2となりました。
この期間の初値騰落の勝率は78%でした。
値下がり銘柄の下落率は最大のもので-14%に対し、値上がり銘柄の上昇率は最大のものでなんと400%を超えています。
上昇率が400%ということは資産が4倍になるということです。
《公募価額》で購入し、初値で売るだけで資産が4倍になる可能性を秘めているわけですからこれは凄いパフォーマンスといえるでしょう。
新規公開株(IPO)に興味を持たれましたらまずは取り扱っている証券会社で口座を探してみるといいです。
新規公開株(IPO)を引き受ける証券会社は幹事証券や《主幹事証券会社》と呼ばれますが、実績のある証券会社を選びたいところです。
なぜなら幹事証券が公募価額の設定に関与してくるからです。
良い価額を提示してくれた方が我々投資家にとっても嬉しいのは言うまでもありません。