■「二度に買うべし、二度に売るべし」とは
「二度に買うべし、二度に売るべし」とは、相場は私たち投資家が予想した通りに動くとは限らないため、自分の予測の正しさを確かめながら徐々に買い増しをしたり、売却していく方がよい、という投資の格言です。
例えば、100万円の投資資金を一株1,000円のA社株に投資をしようと考えている場合にも、一度に1000株を購入するのではなく。まずは100株や200株を購入してみて、その後さらに株価が1,050円にまで上昇したところで、自分の判断の正しさを確認し、残りの投資資金を注ぎ込む、という形をとる手法です。
■リスクを抑えながら投資をするためには必要な考え
この「二度に買うべし、二度に売るべし」という格言はリスクを抑えながら投資を行っていくためには必要な考えとなります。
もちろん、最初に購入した時点よりも株価が上昇した段階で、自分の判断は正しかったことを確認し、さらに買い増しをしていくことになるため、最初から一気に投資資金を投入しておけばもっと利益が出たという可能性は十分にあります。
しかしながら、もし自分の判断が外れていた場合、「二度に買うべし、二度に売るべし」を実行していれば損失を最小限に抑えることが出来ますが、逆に一度にすべての投資資金を注ぎ込んでいた場合、大きな損失を被ることになります。このように、リスクを抑えながら投資を実行していく上で、「二度に買うべし、二度に売るべし」という考え方は重要となります。
■ジョージソロスも実行する投資手法
「イングランド銀行を破たんさせた男」として有名な投資家であるジョージソロス氏はこうした「二度に買うべし、二度に売るべし」という投資手法を実践していることは有名です。
彼は、まずは利益の臭いを嗅ぎつけるとまずは投資をし、その後調査をしながら買い増したり、失敗したと思ったらすぐに手を引く、ということを行っていたようです。
このように、著名な投資家でも実践する投資手法なので、「二度に買うべし、二度に売るべし」という投資の格言は覚えておいて損はないでしょう。