日経平均との相関係数

皆さんは”相関”という言葉を聞いたことがありますか。

相関とは、あるデータとの類似性を示すものです。

株式投資ではチャートを比べる際によく使います。

特に、対象銘柄が日経平均に連動しているか調べるにはもってこいです。

データ同士がどれだけ似ているかを示す相関係数は、「+1.00~-1.00」の範囲で表します。

+1.00(似ている)~±0(似ていない)~-1.00(間逆の形)

図1.対象銘柄のチャート

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図2.相関係数+1.00のチャート

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図3.相関係数±0のチャート

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図4.相関係数-1.00のチャート

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【相関の考え方】

相関が実際にどのような使われ方をするのか見ていきましょう。

例1.日経平均が連日暴落しているとします。

・A銘柄の相関係数+1.00

・B銘柄の相関係数-1.00

A銘柄とB銘柄では株価の動きが違うため、おのずと戦略も変わります。

まずA銘柄ですが、日経平均と似ている動きをしていることがわかります。

つまり、A銘柄の株価は連れ安しているのです。

このようなとき、新規買いを入れても難しいかもしれません。

そこで、新規売り(空売り)を仕掛けます。

すると連日の暴落を捕らえることができ、利益を得られる可能性がグッと上がるわけです。

続いてB銘柄ですが、日経平均と間逆の動きをしています。

連騰しているわけです。

こちらは勢いに乗って、新規買いを仕掛けたいところです。

ただし、近い将来に暴落する恐れがあるので、深追いは禁物でしょう。

もしB銘柄の相関係数が-1.00のままなら、日経平均のトレンド反転と同時に暴落します。

【相関係数毎の銘柄特色】

相関係数によって、銘柄の特色は異なってきます。

  • 日経平均との相関係数が+1.00の銘柄

相関係数が+1.00ということは、日経平均と似ている動きをしています。

連動力の高い銘柄なわけです。

日経平均の基となっている225銘柄に多くみられます。

  • 日経平均との相関係数が±0の銘柄

相関係数が±0ということは、日経平均と似ていない動きをしています。

連動するわけでもなく、間逆の動きをしているわけでもありません。

景気に左右されにくい食品や電力、ガスなどのディフェンシブ株が多いです。

  • 日経平均との相関係数が-1.00の銘柄

相関係数が-1.00ということは、日経平均と間逆の動きをしています。

日経平均が下げているときに上がる銘柄です。

好材料の出た新興株によくみられます。

【エクセルを使って相関を求めてみよう】

なんと、エクセルで相関を算出できます。

相関を求めるには、CORREL関数を使います。

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上図は一例です。

まず日経平均と相関を取りたい対象銘柄の株価を記入していきます。

次に相関係数の項目を設けます。

そしたら、いよいよCORREL関数の出番です。

日経平均の株価推移1,0000~12,000と対象銘柄の株価推移1,000~1,200のデータを入れます。

例ではそれぞれ3日分のデータをCORREL関数に入れているわけです。

すると、結果は”1″になりました。

日経平均と対象銘柄の相関係数は+1.00ということです。

対象銘柄が日経平均に連動していることがわかります。

【相関を使う上での注意点】

現実的には、相関係数が+1.00や-1.00というのはまずありえません。

何故なら1.00だと、全く同じ動き、あるいは全く逆の動きとなるからです。

ですから、相関係数が1.00の銘柄を探そうとしてもみつからないでしょう。

日経平均に連動している銘柄を探したければ、+0.7~+0.9くらいがベストになります。

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