API

■APIとは

APIとは、Application Programming Interfaceの略で、2つのソフトウェアやシステムが互いに機能を連携させたりするために必要となるルールを公開したものになります。

システムがどのように動いているのかについては公開されていない場合、そのシステムを開発した企業以外の人はそのプログラムがどのようになっているのかが分からないため、そのシステムに機能を追加したりすることはできません。

しかしながら、そのシステムのプログラムの一部を公開することで、外部にいる人間がそれを利用して、システムと連携機能を持った別のシステムを開発できるようになります。

例えば、インターネットで何らかのサービスに登録をしようとすると、FacebookアカウントやTwitterアカウントといった別のサービスのアカウントでも登録できるようになっている場合があります。

これは、FacebookやTwitterがAPIを公開しているため、他のサービスを提供している人や企業がそのFacebookやTwitterの機能の一部と連携できるようになっているためです。

このように、APIを公開した場合、外部の人であってもそのソフトウェアの機能と連携して使えるソフトウェアを開発することができるようになります。

■自動売買を可能にする証券会社のAPI

いくつかの証券会社もAPIを公開しているため、それを利用することで証券会社外の人たちも証券会社の売買システムと連携できるソフトウェアを開発・利用することができるようになっています。

より具体的には、各証券会社のAPI対応の自動売買システムを作ることで、売買ルールさえ初めに設定しさえすれば、後はほぼ何もしなくても勝手にそのシステムが証券会社に買い注文と売り注文を出してくれるといったことが可能となります。

例えば、25日移動平均線よりも20%下回る株価になれば買い注文を出し、逆に25日移動平均線よりも10%上回る株価になれば売り注文を出すといったルールを決めておけば、その通りの売買を自動的にAPIを通じて行うことできます。

■APIを利用した株式投資に必要なこと

こうしたAPIを利用した株式投資を行う際に必要な最も重要なことは、売買ルールを決めることです。

仮にプログラミングの知識が豊富であっても、利益の出る売買ルールを見つけ出すことができなければ、株式投資においてAPIを用いて自動売買を行う意味がありません。

しかし、通常、利益のでるルールを探すためには何十年もの株式の取引データなどを集め、それを分析するという非常に骨の折れる作業が必要となります。

このように、個人でAPIを利用するためには、ある程度のプログラミングの知識が必要な上に、売買ルールを具体的な数値にまで落とし込むというハードルを超えなければなりません。

多くの投資家にとって時間と労力と頭の使う売買ルールの設定がAPIを利用した自動売買を行う上で、最も大きな障害となります。

■APIによっては必要な情報がとれない場合も

仮に売買ルールを決めることができたとしても、その売買ルールを実行するために必要な情報を証券会社が提供するAPIからはとることができず、それゆえにトレードツールの開発会社から販売されているツールを購入しても、自分の理想とする売買ルールを実行できないという場合もあります。

こうしたことから、プログラミングの知識がある人の中には、証券会社が提供するAPIを利用するのではなく、自分で自由に獲得する情報を選べるスクレイピングを行っている人たちもいます。

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