配当狙いのメリット

企業の株式を保有していると得られる配当金を狙った投資には、数多くのメリットが存在することを知っていますか?

実は配当金の制度は戦前から有る、とても古い制度です。

その長い歴史の中で、配当金に対する様々なメリットが分かってきました。

そして、メリットを知ると配当金を狙うことは、非常に合理的な投資法だと納得できます。

この記事では、そんな配当狙いのメリットについて解説していきます。

これを読めば、配当を狙っていくことの優位性がよく分かり、貴方の投資リターンを底上げする助けになるでしょう。

■高い利回り(配当と預金の比較)

株式は預金よりも常に高い利回りが得られます。

それは、預金は元本が保証されているのに対して、株式は元本が保証されておらず元本変動リスクがあるので、預金よりもリスクが高い株式の方が利回りが良くないと、誰も株式に投資をしなくなるからです。

過去に利上げによって預金の利回りが向上すると、株式から資金が預金に流れる現象が起き、株価が下落し配当利回りが向上します。

また、逆に利下げをして預金の利回りが下降すると、預金から株式に資金が流れる現象が起き、株価が上昇し配当利回りが下落します。

このように、常に株式による配当は預金よりも高い利回りを確保できる構造になっています。

【以下時事的内容】

日本のメガバンクの預金利率は0.01%
東証一部上場の日本株の配当利回りは約1.4%

比較にならない程の大きな差があります。

資産を活かしてお金を生み出そうと思ったら、株式の配当を狙った方が良いでしょう。

■不労所得を得られる

株式の配当金は自分が働くという方法以外に「お金に働いてもらう」という形で利益を得ることができます。

病気や怪我で働けない時期や老後に、お金働いてもらって副収入を得られるというのは心強いことでしょう。

また、配当金は資本主義社会の中で企業が得た利益を、個人に収益分配が得られる数少ない方法です。

投資を行い配当金を得るということは、資本主義社会の利益の一部を自分に還元して貰っているということになります。

■配当金の税制優遇措置

配当金は確定申告の際の申告方法によって税制優遇措置を受けることができます。

そして、配当金の確定申告の申告方法は3種類あります。

①配当金を得た時点で税金控除して確定申告せずにすます方法

この方法では、配当金を得た時点で一定額の税金を控除することで、確定申告が免除されます。

その後の面倒な手間が必要なく、その時々で税金の手続きが完結します。

②総合課税として確定申告する方法

この方法では、確定申告することで、他の収支と配当金を合わせて総合的に課税されます。

何もしないと配当金を得た時点で税金が控除されます。(2016年の時点で約20%)

しかし、総合課税では収入が330万円以下だと税率は15%になり、配当金を含めて収入が330万円以下の方なら、確定申告をして総合課税で申告した方が税率が安く済みます。

但し、収入が330万円を超える場合では、税率が20%を超えるので、収入が330万円を超える方は総合課税で確定申告しない方が良いでしょう。

具体例

330万円以下の場合

利益確定時の税金控除
配当金2万円×税率20%=税金4000円

配当金以外の収入が250万円で配当金2万円の場合、年収は252万円です。

そして、収入が330万円以下なので税率は15%となります。

これにより
配当金2万円×税率15%=税金3000円

となり

控除された税金4000円-本来の税金3000円=還付金1000円

払い過ぎた税金1000円が還付されます。

③申告分離課税として確定申告する方法

この方法では、確定申告することで、給料収入などの収支と、株式や債券の収支を別々に分離して課税されます。

確定申告することで、株式や債券の売買での利益や損失、配当金の利益が全てを合算されます。

通常、株式、債券、配当金は利益を得た時点で税金が控除されます。

しかし、全ての利益、損失を合算して税金を計算すると、本来支払う税金よりも利益を得た時点で控除されている税金の方が多くなっていることがあります。

その場合に申告分離課税で確定申告することで、払い過ぎた税金を取り戻すことができます。

具体例

株式で80万円の損失が出た場合で、配当金を2万円得ていた場合では、配当金を得た時点で税金が控除されています。

利益確定時の税金控除
配当金2万円×税率20%=税金4000円

しかし、本来は株式、債券に関わる収支は78万円の赤字ですので、本来納める税金はありません。

株式の損失80万円-配当金2万円=-78万円

そのため、申告分離課税で確定申告することで、支払った4000円の税金が還付されます。

■株主優待

株式によっては保有していると配当金だけでなく、株主優待と呼ばれる品物を頂けます。

この株主優待は日本独自の制度で、株主優待の取得条件が配当金と同じということもあり、配当金と株主優待を合わせて利益を考えるのが一般的です。

また、株主優待は、自社サービス券、金券、食品など、有用性の高い物が多く、品物を円換算して、配当金の利回りと合わせることで高利回り銘柄となる株式も存在します。

配当を狙えば、自ずと取得条件が同じ株主優待も入手できます。

こちらも考慮に入れて配当を狙っていけば、より利回りを高めることができます。

■まとめ

ここで紹介した配当狙いのメリットを活かせば、より利回りを高めることができます。

また、配当金を、更に再投資し、また配当金を得て、それを再投資する。これを繰り返すことで、資産を増やす流れを作り出すことができます。

預金金利が非常に低い現代で、資産を増やす為には、配当金を上手く狙い活用していくことが有効な手段です。

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