VR(ボリュームレシオ)とは、株価の上げ下げと出来高の変化から、売られ過ぎ、買われ過ぎの水準を見るための指標です。底値圏、高値圏を見るのに適しています。
株価が上昇する時は出来高を伴うことが多いので、出来高が増えていくとともに株価が上昇し、出来高が減り始めると株価も下落してゆくという、いわゆる「出来高は株価に先行する」ということを前提に考案されたものです。
ボリュームレシオでは、株価が上がった日の出来高は上昇する力、下がった日は下落する力として計算します。
計算方法はいくつがありますが、一般的に使われるのは「VR1」と「VR2」です。
※計算期間として指定する期間は、26日間が一般的に利用されている。
【計算方法】
U:期間内株価上昇日の出来高合計
D:期間内株価下落日の出来高合計
S:期間内株価が前日比変わらずの日の出来高合計
■「VR1」計算方法
(U+S÷2)
VR1 = —————————- × 100
(D+S÷2)
※「VR1」は0%~無限大の値となる。
80%以下で買い、450%以上で売りのサイン
■「VR2」計算方法
(U+S÷2)
VR2 = ————————— × 100
(D+S÷2)
※「VR2」は0%~100%の値となります。
20%以下で買い、80%以上で売りのサイン
※VR単独で使われることは少なく、RSIと併用されることが多い。
「ボリュームレシオ」の見方は、オシレーター系のテクニカル指標と同様です。数字が大きくなると「売り」、小さくなれば「買い」です。
「ボリュームレシオ」は、銘柄や相場環境によって大きく当たり外れがあり、普段から出来高が充分にあって流動性が高く、安定した動きを示すような銘柄に適した指標です。通常、出来高が少ない銘柄においての利用は、難しいといわれています。
比較的ゆっくりとした上昇あるいは下落トレンドにある時や、レンジ内を横ばいで動いている時は、比較的使いやすい指標になり、下落トレンドでは「ボリュームレシオ」の値が下がったままになり、上昇トレンドでは「ボリュームレシオ」が高いままという可能性があります。
出来高が株価に先行するところでうまく利用することで、この指標が生かされるといえます。